タイトルだけ知っている小説なんて無数にあるからそれらを全部読んでいくなんてこと到底できないけれども、ふとした時に手に取ることがあってもいい。
古本屋で10円で買えたのでジーン・ウェブスター『あしながおじさん』を帰省の新幹線で読んだ。
遺児のための支援基金の名として有名であるし、なんらかのおじさんが女の子を金銭的に支援する話だというのは知っていたがそれ以上のことは知らず。
ざっくり英語圏ととらえていて勝手に舞台はイギリスだとも思っていた。アメリカだった。
そんな状態で読書スタート。
児童文学に分類されることもあるためか、訳語も平易でまあ実在の作家などの固有名詞については児童には難しいと思うが、それ以外は筋も小難しいこともなくすんなり読めた。
あしながおじさんの正体、一応最後までシークレットだったが名前の出てくる登場人物が少ないため特にどんでん返しとかもなく(そういう物語ではない)、あるべきところにおさまった感じだった。内容も基本明るいので読後感はよい。
ネタバレとかそういう話ではないものの今さっきwikipediaみたらあらすじ全部書いてあった。
この本で特筆すべきは、挿絵。
挿絵が最高にいい。
こればっかりは実際に手に取って見てもらうしかない。可愛いが過ぎた。
あまり可愛い挿絵の他例を知らないがジャン・コクトー『ポトマック』やカレル・チャペック『チャペックの犬と猫のお話』の絵はよかった。
しかし『あしながおじさん』の挿絵はそれらを上回った。短編ゆえに挿絵枚数はそこまで多くないのだが、正直もっと欲しい…。
個人的な気持ちの問題で本を読めていない、読めない時期がしばらく続いていたがやはり読書はいいもんだ。
今ちょっと気になっているのはアガサ・クリスティーの有名どころ。
『そして誰もいなくなった』が読んでみたい。