春巻きの話。

子供の頃、春巻きと言えばおやつだった。
初めて食べたのがそうだったので、春巻きとはそういうものだと思っていた。
五目あんの具が入っているのではなく、さつま芋のきんとんが包まれているものだった。
あれは母親のオリジナルだったのか。もちろん元のレシピはあったろうが。スイートポテトって感じではなくきんとん。あれがとても好きだった。美味しかった。
初めて中華料理屋で春巻きを食べたときに野菜がいっぱい入っててしょっぱくて衝撃を受けて泣いた。これは違うと泣いた。
以降春巻きは嫌いな食べ物の一つとなった。甘い春巻き以外春巻きじゃないと。(今は五目も大好きです)

暦の上では秋になり、まだまだ暑いものの芋だの栗だののお菓子が目に付くようになって思い出す。
中学生以来食べてないと思う、あの春巻き。
思うに面倒なんだよねあれ。芋ふかして皮むいて潰して冷まして春巻きの皮に包んで油で揚げる。工程が多い。そのくせ子供は一瞬でバクバク食べる。嫌がって食べないよりはマシかもしれないがもっと大事に食べて欲しかったのかもしれない。多少は自分で料理するようになっているのでわかる。あれは面倒だ。コロッケと同じくらい自作の甲斐がない。
しかしそういうお菓子、売ってない。買おうと思ってもない。結構人気出ると思うんだけどなあ。

大人になった今、親がむしろこちらのリクエストには嬉々として応えてくれるようになったので今度の帰省時に作ってもらおうかな。面倒なお菓子。